9月2日(金)より池袋シネマ・ロサ アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

 
 
 
 

Introduction

『れいこいるか』のいまおかしんじ監督が贈るハートフル青春ロードムービー。
 
互いに気はあるものの、その気持ちを伝えきれずにそれぞれ別の高校へ進学した舞と智樹は、中学時代のクラスメイトの葬式を機に久しぶりに再会をする。そんな二人が奇妙で濃密でキュートでファニーな24時間を共にすることに…。
『れいこいるか』が「映画芸術」2020年日本映画ベストワンに選出されたいまおかしんじ監督最新作は高校生の男女の青春物語。かぐや姫の名曲『神田川』で知られる神田川を舞台に、青春の甘酸っぱさを描きながらもいまおか監督ならではの不思議な空気感漂う映像が観る者を温かく包み込みます。全編の85%以上が屋外ロケーションによる、東京都杉並区からお隣の武蔵野市にある井の頭恩賜公園までの小さな旅を描いた異色のロードムービーです。
 

 
主演の舞と智樹を演じるのは、2021年の東京国際映画祭や上海国際映画祭において世界から高い評価を受けた『スパゲティコード・ラブ』(21年)の上大迫祐希、2020年の各映画賞で高い評価を受けた『アルプススタンドのはしの方』(20年)の平井亜門。近作の熱演が記憶に新しいフレッシュな二人の新たな魅力を感じてください。
そのほか、『れいこいるか』で強烈な印象を残したいまおか組常連の佐藤宏、21年に人気ダンス&ボーカルユニット「スクランブルガム」を脱退してソロ活動中の石綿宏司、杉本彩主演の朗読劇『それでも、愛』(19年)で出演のみならず脚本も手掛けた逢澤みちるなど、個性的なメンバーが若い二人を盛り立てます。
主題歌を担当したのは2021年結成のガールズアイドルユニットD☆SHOUT。『流星』は本作品の持つ世界観・ ストーリーを元に歌詞として表現させ、ストリングス・ピアノの旋律は聞くどの年代にもノスタルジーな空間へと誘い、グループのコンセプトである「ロック」「エモーショナル」を掛け合わせた叙情的な楽曲となっています。
なお、映画の題名に「神田川」が使用されるのは2021年に紫綬褒章を受章した黒沢清監督のデビュー作『神田川淫乱戦争』(1983年)以来38年ぶりとなります。
※かぐや姫の『神田川』で歌われている舞台は高田馬場近辺と言われています。
 
 

Story

 
川をのぼった先にあるもの…。
亡きクラスメイトの想いを届けるため、ふたりはいく。
 
高校2年生の舞と智樹は中学時代のクラスメイトの葬儀の帰り、久しぶりに二人きりで神田川沿いで自転車を押していた。二人は互いに気があったものの、思いを伝えられず別々の高校へ進学していたが、どうもその気持ちはまだ続いているようだ。
東京都杉並区永福町の幸福橋から高井戸方面へ神田川沿いを上る二人は、上下オレンジ色のスウェットに両手首を縄で縛られ倒れている謎の男に遭遇するが、その遭遇がきっかけで下高井戸八幡神社へ行くことになる。神社で亡きクラスメイトが想いを寄せているみおという名の女性との恋が成就する絵馬を発見した二人。井の頭恩賜公園のボート乗り場で働くみおにクラスメイトの想いを伝えるため、舞と智樹は神田川の源流である井の頭恩賜公園へ向かうことに。
みおがお気に入りのクマにキャラクターのぬいぐるみと、告白には欠かせないとクラスメイトが言っていたモンブランをゲットし、なんとか日没前に公園に到着するも、その日はみおが非番のため会うことができずに翌日に改めることにする。
すっかり日も暮れて賑やかさを増す吉祥寺の街を歩く2人だが些細なことで口論となり、それぞれが夜の街に消えていく。バッタリ会った高校の同級生と路上で話し込む智樹の前を、ナンパしてきた男と二人で街をゆく舞が通りかかり…。
 
 

Profile

上大迫祐希(舞)

2000年、鹿児島県出身。2019年に上京し本格的に女優業を開始。丸山健志監督の映画『スパゲティコード・ラブ』(21年)で長編映画初出演ながら主要キャストに抜擢される。本作で長編映画の初主演を飾る。主な出演は、CMでは『カネボウ化粧品/KATE』(20年)、『グリコ/ポッキー』(21年)、『ポケモンユナイト』(21年)など。舞台では『無風/あの匂い』(20年)、『日本語私辞典』(21年)、朗読劇『星と光の旅』(21年)など。2022年は本作のほか、ラッパ屋リーディング公演Vol.2『ショウは終わった』、ABEMA『恋愛ドラマな恋がしたい ~Kiss me like a princess~』など数多く出演。今後の活躍が期待される新進女優。

平井亜門(智樹)

1995年、三重県出身。2017年に雑誌「smart」のモデルオーディションでグランプリに輝く。モデル・俳優として活躍中。20年の城定秀夫監督作『アルプススタンドのはしの方』での演技が各方面から高い評価を得る。映画では『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』(17年)、『左様なら』(18年)、『レイのために』(19年)、『カーテンコールのはしの方』(20年)、『うみべの女の子』(21年)、『シチュエーション ラヴ』(21年)、『階段の先には踊り場がある』(22年)、『ほとぼりメルトサウンズ』(22年)などがある。

いまおかしんじ(監督)

1965年大阪府出身。横浜市立大学中退後、獅子プロダクションに入社。佐藤寿保、瀬々敬久、神代辰巳監督の助監督として参加。『援助交際物語 したがるオンナたち』では2005年度ピンク大賞(ピンク映画雑誌「PG」主催)において、ピンク映画ベスト10第1位となり、作品賞、監督賞等を受賞したほか、『かえるのうた』と改題し一般作として再上映され興行的にも大ヒットを飛ばす。その後も愛染恭子との共同監督作『白日夢』(09年)、クリストファー・ドイルを撮影として迎えた『UNDERWATER LOVE –おんなの河童-』(11年)など意欲的な作家活動を続けている。『れいこいるか』(19年)では2020年の映画芸術ベストワン、キネマ旬報ベストテン11位に輝くなど高い評価を得た。脚本家としても山下敦弘監督とタッグを組んだ『苦役列車』(12年)、『超能力研究部の3人』(14年)など多数ある。その他の監督作品は『こえをきかせて』(19年)、『葵ちゃんはやらせてくれない』(21年)、『にじいろトリップ ~少女は虹を渡る~』(21年)、『遠くへ,もっと遠くへ』(21年)『あいたくて あいたくて あいたくて』(22年)などがある。

D☆SHOUT(主題歌)

1,352名に及ぶ応募者の中からビジュアル、ダンス、歌唱審査のほか、ファン投票による公開オーディションによりKOHAKU・MAIKA・YUUNAがメンバーとして選ばれ「屋上シャウト!」として第1期活動開始。第2回オーディションでURARA・AKOが新メンバーとして加入し、2022年4月17日から『D☆SHOUT』と改名し本格的に活動がスタート、アイドルの登竜門である大型アイドルフェスへの出場権をかけたコンテストにも上位選出され、他にも多くのコンテストの上位を獲得するなど今注目の実力派アイドルユニット。注目すべきは強く感情を揺さぶる歌詞と激しくもエモーショナルなロックサウンドで「ネオエモロック」と題し、王道を突き進む正統派アイドルである。